道の駅で十分休憩を取り、さぁて今日も頑張るぞーと荷物をくくり終え、跨ってエンジンを掛けると・・・「キュルキュルキュル・・・」「キュルキュルキュル・・・」え!?マジかっ!エンジンがかからないっ!!!
51日目は波乱の幕開けのようです。「リタイヤ」の文字が頭をよぎる中、何とかしようと足掻いた顛末記。さてどうなることやら・・・。
道の駅河野
みなさんおはよーございます!今日はなんか清々しいなぁ!昨日よく眠れた休憩できたからかなー!?なんて思いながら、優雅にコーヒーブレイクです。この時はバイクのエンジンが掛からなくなってるなんて知る由もなく・・・。
砂糖とミルクを増量して、あまったるーいのを飲みました。はぁーーー美味しいーっ!!
24時間開いている休憩所
椅子はボルトでとめてあり、動かすことはできません。フェリーの休憩所みたいです。
そしてそこに貼ってある張り紙です。反射して見にくくなっちゃっていますが、寝てると「しかるべき措置」を取られてしまうようです・・・
怖いよーー((((;゚Д゚)))))))
なので少し離れた奥の長椅子で少し休憩させていただきました!ラウンド形状で丁度丸くなって寝・・・じゃなかった休憩するには良かったです。体は痛くなりましたけど。
しかし休憩は休憩なのであまり長時間居座ってはいけないと思い、多分4時間程度居たような気がします。写真の時間で確認したら、もっと居たみたいです。十分過ぎる休憩をさせて頂いておりました(笑)
出発の準備も整い、バイクに跨って出発前に道の駅の全体像を撮影!(VR写真)
道の駅河野(福井県南越前町) VRでバイク旅 日本一周【51日目】まさかのリタイア!? https://www.merkurlicht.com #theta360 – Spherical Image – RICOH THETA
天気も良くって気分も最高!今日はいい事ありそうだなぁなんて、この時は思っていました・・・・。
さてエンジンをかけるか、とセルを回すと「キュルルルルル・・・」エンジンが掛からない!?
最初は「何をご冗談をーっ!」って心で笑ってたのですが、段々と本当に掛からないかもしれないと思うようになり、掛からないわこれ・・・と暫くしてようやく現実を受け入れる事ができました。
何とかしてエンジンを掛けないと、「リタイヤ」なんて事になってしまう!
リタイヤだけは避けねばと、腰を据えて原因を探り修理をする事にしました。
今日のミュージック
どんな時にも音楽は必要!(笑)
今日は元気を出して行きましょう!
エンジンをかけるべく奮闘開始!
私はIT屋なんですが、車両をいじるのも大好きです。実は過去そういう系で学び、そういう系で仕事をしていた事もあるので、その昔の知識を海馬の底から引きずり出していこうと思います。
まずは荷物を降ろす前にできることをしてみる
荷物全部下ろしたらすぐエンジン始動!なんて嫌なので、積んでいる状態でいじれる場所を見てみる事にしました。
- プラグキャップのズレ→OK
- 燃料→OK
- ホース類→OK
- (今回の現象にあんま関係ないけど)冷却水・バッテリー→OK
うーむ・・・どうも大丈夫そうなので、ヒューズ系をチェックする為に荷物を下ろさないといけないようです。あーめんどいとか思いつつ辺りを見渡すと、ギャラリーがちらほら・・・(笑)
みんな声をかけようかどうしようか迷ってくれているようです。人に頼りたくない根っからの1人者の私は、大丈夫だから声かけないでね頼みますよオーラをバリバリと出しながら(をい!)、人が少なそうなところに移動して続きを開始します。
荷物を降ろしてヒューズ系統を見てみるも問題無し
(イメージ図)
ヒューズであって欲しかったなぁ・・・プラグの火花が飛ばないだけとかが良かった!なんて思いつつ、仕方がないので基本からやっていきます。
エンジンをかけるための3大要素は何でしょうか?
ここで講師の言葉を懐かしみながら思い出します。
- いい圧縮
- いい混合気
- いい火花
です。当時何度も口に出して復唱させられただけあって、すぐ思い出しました。ありがとう先生!(笑)順番や言葉は少々間違ってるかもしれませんが、その3つがないとエンジンはかかりません。
いい圧縮
これがダメだった場合、考えられるのはバルブの変形やピストンやシリンダーの磨耗、プラグのネジ穴がバカになっていたり等、厄介です。
いい混合気
これがダメだった場合、エアクリーナーが詰まっていたり、インジェクターが壊れてたりが原因です。燃料タンクのホースが捻れて燃料の供給が十分されないという事も稀にあったりします。
いい火花
これはプラグやプラグコード、イグナイターなどが壊れてたりする事が原因です。この中でプラグが原因の場合、火花が弱いだけの場合がありますので、応急処置としてプラグのギャップを調整すると一時的に走れるようになったりするので、これが原因であることを祈り、こちらからやって行こうと思います。
いい火花を解決する
点火系統のヒューズは問題なかったので、まずは簡単に確認できるプラグからやっていきます。
(ドライバーでアースを取って火花を散らしてる図)
この状態でセルを回して火花が飛んでるかを見てみます。超高電圧なので、皆さんもやる場合は気をつけて下さいね!ドライバーなどでプラグのアースをエンジンブロックに取るといいと思います。
そしたら残念な事に元気に火花が散っていました。プラグやプラグコード・イグナイタなどの電気系統は問題ないようです。
いい混合気を解決する
いい混合気を見るのは少々大変なので、おまじない程度に燃料フィルターが詰まってないかとか、燃料ホースを揉んでみて中身が流れてそうかを確認。勘ですが問題はなさそうだったので次に行きます。
いい圧縮を解決する
実際これが原因だったとして、どうやって解決するかなんですが、一応確認してみます。プラグを外してプラグコードを感電しない場所に避けてから、プラグホールを指で塞いでセルを回してみます。
KLX250の圧縮比は11:1らしいので、11:1くらいになってるかを指で確認・・・できるかーーーーっ!!!!(笑)
でも何となく、勘ですが、指に掛かる圧縮が弱い気がします。こりゃもしかしてピストンかシリンダーヤバイかなーなんて思いながら、ふと「あれ?基本的なとこ確認してないよね?」と思い出します。
疲れててずっと後回しになっていたエンジンオイルを確認してみる
結構走ったしそろそろ変えなきゃなーって1ヶ月くらい前から思ってたんですよね。せめてオイルレベルだけでも朝確認しようって毎晩思っていて、朝になると忘れてたりしまして・・・という長い言い訳をしつつ結果をお話しすると・・・。
エンジンオイルない!(笑)
いや、正確には大分減っていました。マジかーっ!!
実はこのKLX250、持病がありまして・・・
新車で買ったんですが、1ヶ月点検の時整備士さんに「この車両、シフトレバーの付け根からエンジンオイルが漏れてるみたいなんですよね」と言われていました。
まぁカワサキだし、普段なら2000キロ未満でエンジンオイルは交換してましたから、自分の知識に傲(おご)りがあったんでしょう。別にそのうち自分でエンジンバラして直せばいいやと放置しておりました・・・。
そして当時は現在のような長旅をするなんて事は想像すらしておらず、この状態に陥ってしまったようです。写真はチェーンの油とエンジンオイルでぐちゃぐちゃになってるシフトの付け根あたりの図(笑)
全ては自業自得。しかしこの状態を打開せねばいけません
まず、オイルのレベルが低く、エンジンが掛からない場合に考えられる事は以下の通り
- 油膜が形成されておらず、シリンダーやピストン(ピストンリング)が削れて圧縮が保てなくなった
- ピストンリングに油膜が形成されず、圧縮が保てなくなった(シリンダーやピストンは生きている)
セルが回るのと、昨晩は普通に走れていたので焼き付いて動かない訳ではないということや、希望的観測とエンジンから出る音、あとは勘から、油膜が足りずにピストンリング周りの圧縮が保てなくなったと予想し、その対策をとる事にしました。
とりあえずエンジンオイル!
エンジンオイルが足りないのでとにかくエンジンオイルを調達しなくてはいけません。
周りを見渡すと何だか助けてくれそうな感じにこちらを見てくれてる方がチラホラ居たり、バイクの集団が居るので、誰か持ってないかなとも一瞬考えたのですが、人に頼りたくない私は(また出た・・・)何とかして手持ちでどうにかならないかを思案します。
そして出した結論は・・・!
KLX250のエンジンを唐揚げにしちゃおう!
というのは冗談ですが、このサラダオイルを使うのは本気です。原理的にはエンジンに悪いものではありません。ただ、油膜を保てるのはせいぜい30分が限界でしょう。
なので、サラダオイルで油膜を維持しながら、30分以内にどこかのバイク屋に駆け込んでエンジンオイルを交換してもらう事にします。
本音を言うと人にいじられたくないのですが、この状態でホームセンターでオイルを買って、変えられそうな場所で変えて、オイルを処理して・・・なんていう気力はありませんでした。
サラダオイルを注入!
「よーしよーし、喉乾いてたんだねー、かわいそうなことしたねー」なんて言いながら(嘘)サラダオイルを注入します。ただ、側から見たら常軌を逸したと思われそうなので、車体の向きを変えてギャラリーからは見えないように入れました(笑)
オイルレベルを調整し、少しだけセルを回してみると「キュルキュルプスキュル・・・」おお!「プス!」って言った!こりゃかかるぞと嬉しくなり、テンションが上がります!
一度エンジンをかけたら、バイク屋に着くまで絶対に切る気はないので、荷物を積む事に
エンジンがかかる事は確認して居ませんが、私の勘は確実にかかると確信していたので、それを信じてトイレに行ったり荷物をくくったりバイク屋に電話したり、出発準備を全て終わらせました。
ヘルメットをかぶり、ナビをセットして、いざエンジン始動ーっ!
「キュルキュルプスキュル・・・キュルプス、キュルプス・・・」
そしてだんだんと油膜が上がってきて・・・
「キュルキュルプスポコポンポン・・・」
「キュルボコボコブココ・・・」
「ブロロロロロロロロッロロロロ・・・・」
やったーーーー!!!かかりました!なんて嬉しいんだ(笑)
思わずガッツポーズをしそうになりましたが、ギャラリーさん達の手前、すました顔で「当たり前だろー」を装います。内心、掛からなかった時は途方に暮れ絶望し、今は飛び跳ねたいくらいに嬉しいにもかかわらず・・・(笑)
同行者が居たら一緒に喜んで楽しかっただろうなぁと思いつつ、1人で飛び跳ねるわけにはいかないと、この思い出の道の駅を後にします。
道の駅内を走り抜ける最中、数人の方にすごい笑顔で見つめられました(笑)
ギャラリーの方が喜んでくださったようで何よりです。恥ずかしすぎるので下むいちゃいましたが、喜ぶ姿を正直に見せれば良かったなと後で後悔しました。
正味2時間くらいだったと思いますが、何度もセルを回したりしてたり工具をいじって分解したりしてたので、きっと心配してくださったんだと思います。
本当にお騒がせしました。そして見守っていただき、ありがとうございました!
そして回転数を上げないように、かつ下げすぎないように、慎重に運転して30分
バイク屋さんに到着です!いやーエンジン持って良かった・・・(笑)さすがカワサキ、ゴリゴリするエンジンだけど超丈夫!!無事エンジンオイルを交換し、今まで通り吹け上がるようになりました。
これからはもっと大切にするよ。ごめんな相棒!(笑)
顛末記まとめ
原因1:エンジンオイルの確認・交換を面倒だから疲れたから明日明日ーっと怠った
原因2:オイル滲み・漏れの持病があった
原因3:そのまま走行距離9000キロくらい放置した(汗)
です。計算すると、そんな走ってたんですね・・・毎日走ってたのでそんな実感なかったです。バイクのオイル9000キロも変えない人なんていないと思うのですが、皆様もお気をつけください・・・(特にカワサキ!そしてホンダ除く・笑)
私は自称車両に詳しい人なので本当に恥ずかし過ぎますが、慢心していた自らの戒めとブログのネタの為に正直にここに公開しました!!(笑)
今回はここまで
今回は午前中だけで長くなり過ぎたので、続きは別記事で!リタイアにならなくて本当に良かった!!
51日目その2に続きます↓
⬅ランキング応援お願いします!⬇いいね!は数字が増えるだけですが喜びます!
先生、ごま油じゃだめですか?笑
バイク3分クッキング
〜 エンジンの復活揚げ 〜
材料:
・オイル不足で動かなくなったエンジン
・サラダオイル
注意:
ごま油を使うとより香ばしく揚がりますが、バイクが飾り物になる可能性が有ります!
サラダオイルでは満足出来ない余程のツウ以外の方はサラダオイルで揚げて下さい。
調理方法:
・エンジンオイルフィラーキャップを開ける
・サラダオイルを投入
・レベルを確認(この際、エンジン内に残っているエンジンオイルの割合をサラダオイルよりできるだけ多くするために、入れすぎに注意して下さい。)
・フィラーキャップを閉じる
・エンジン始動!
※お好みでモンスターエナジーをライダーに注入すると、よりハイテンションになります(´∀`*)